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車内での殺傷事件で問われる新幹線車内の安全性

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6月9日夜、新横浜-小田原間を走行中の東海道新幹線で乗客の男女3人が殺傷されると言う事件が発生しました。

犯人は凶器を用意して車内で無差別殺人に及んだのです。送検された犯人の動機や、なぜ新幹線の車内を選んだのか等の解明すべき点は残されています。

かつて新幹線車内で焼身自殺を図り、巻き添えで亡くなった方に続いて2人目の犠牲が生じました。

この事件を契機に、東京五輪・パラリンピックを控え、大動脈の新幹線の利便性と安全性の両立という難題を改めて突きつけたと、ニュースは報じています。

確かに、新幹線の車内はある意味密室で、急に襲われると逃げ場を失いやすいと言う課題があるのは事実です。

しかし、通り魔による殺人や傷害事件は、新幹線内の事件を遥かに凌ぐ頻度で発生しています。

一部では飛行機の様に手荷物確認をすべきという意見も出ていますが、これはJRが指摘するように現実的ではありません。

密室と言う意味では、かつてバスジャックがあり、その事件後に採られた対策は、バスの外に異常を表示できる様にされただけで車内の安全性を確保する対策はほとんど取られていません。

また交通機関で言えば、新幹線以外の電車でも、考えれば同じ危険性があると言えます。現に地下鉄ではオーム真理教によるサリン事件で多くの犠牲者が出ています。

社会の中では、新幹線の車内以上に、無差別殺人を考える人が居れば、同様に犠牲となるリスクは至る所にあると言えるでしょう。

こう考えると、リスク対策として、車掌室に刺股(さすまた)の様な防御道具を備えたり、可能な限りの対策は講じる事は必要でしょうが、手荷物検査までは必要性がないと言えるでしょう。

飛行機では、手荷物検査等が行われていますが、飛行機はテロ等が発生すれば、何百人もの乗客が一気に犠牲になる恐れがあり、この点では新幹線と異なります。

もちろん、新幹線を爆破テロが狙えば多大な犠牲者が出る事は飛行機と同じと言えるかも知れません。

そこまで考えれば、全ての公共交通機関で手荷物検査が必要と言う事になり、そんな社会は考えられません。

今回の新幹線の事件で手荷物検査を実施する必要があるなら、銃が蔓延するアメリカでは、どんなに治安の良いと言われる地域でも外を歩く事は出来ないと言えるでしょう。

無差別殺人を考える人を、政治思想や宗教によりテロを起こす人の様に事前に把握する事は非常に困難です。

手荷物検査を導入すると言った議論がエスカレートすれば、自己防衛のために銃の所持を自由化すべきと言った狂った議論へと進みかねないと思います。

不幸な事件ですが、散発している状態なら、利便性を損なわない範囲で対策を講じるだけで良いのではないでしょうか。その程度の対策で済む世の中であり続けて欲しいと祈るばかりです。

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