2次創作が根幹にある日本のアニメ漫画、また同人文化は日本が世界を席巻していると手放しに言えるジャンルの一つと言えるでしょう。
しかしそれが危機に瀕するニュースが、ここしばらくずっと懸念材料でした。
著作権法の改悪によりスクリーンショット(以下スクショ)さえも罰則付きの違法となる案がものすごい勢いで浮上し、危うく国会に提出されるところだったのです。
で、余りに殺到する批判にそれが自民総務部会見送りになったというんですね。
問題とされたのは「違法にアップロードされたと知りながらスクショしたら罰則付きの違法」という部分です。
スクショなんて、キーボードのボタンをポチッと押せば出来てしまうものですからね。
大抵の違法行為と言うのは実行までに物理的、または精神的な障壁が非常に高いものです。
しかしスクショボタンで一発で逮捕される可能性が生じるのは、誰がどう見たって明らかにやりすぎです。
この改正案が浮上した背景には、ちょっと前に話題になった漫画村みたいな違法アップロードの巣窟が存在します。
確かにアレは作家たちの収入機会とともにモチベーションをゴリゴリと削ぐシロモノであり、潰れたと同時に電子書籍の印税がものすごくアップしたという報告も多数存在します。
こう言ったサイトの対策としてこんな法案が上がってきた、というわけです。
が、漫画作品の著作権者である当の漫画家達が組織として反対の声を上げました。
そんなもんやっても違法アップロード潰しの対策にはならない、むしろSNS上でよく行われる画像引用みたいなのへのハードルが高まり、2次創作、ひいては業界全体が委縮するというのが分かっていたからです。
創作の自由さこそが全ての土台ですからね。
文化庁は何を考えて、当の漫画家さえも嫌がるこんな法案を出そうとしたんでしょうか。
言うまでもなく、違法アップロードへの対策は考えないといけないものです。
が、「首を刎ねれば全ての現世からの苦痛から解放される」に近い発想での対策はどう考えてもあり得ません。
また間違えてはいけないのは、違法にアップロードされた画像をダウンロードするのは罰則がないだけで今の時点でも違法です。
合法か違法かと言う判断なんて、例えばツイッターにちょっと上がってる画像なんかから出来る訳がないので取り締まるのには無理があるという合理的な判断が見て取れます。
しかし今回の著作権法改悪は、すんでのところで実現してしまう状況だったのに変わりはありません。
なぜ文化庁の中でこんなに急がれたのか、今後も注視していかないといけないようですね。
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