ヒロニャン情報局

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KYBの免振ダンパーのデーター偽装

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地震などによる建物の揺れを抑える免震・制振装置の検査データ改ざん問題があったことを、最大手企業のKYBが10月16日に公表しました。

この偽装は15年近くも前から行われており、データーを改ざんして合格として出荷された免振ダンパーはマンションや病院や公共施設等の986件の建物に使用されており、順次交換する事を公表したのです。

その後19日には一部の該当ビル等が公表されると共に、スカイツリーや通天閣と言った塔や各地の府県庁舎や公共施設でKYB製の免振ダンパーが使用されているとの発表が相次ぎました。

しかし、マンション等では資産価値の下落を恐れてか、好評の許可が得られないとして公表はされていません。

このニュースでに関して、2つの点について課題を感じました。まず1つ目は報道の在り方です。最大手のKYBの偽装ゆえに、多くの建物でこのKYB製の免振ダンパーが使用されているのは当然です。

しかし不正が行われたのは不良品を良品とする行為で、そもそもKYBの当該装置の出荷数に対してどの程度の不良品があり、従って全使用数に対して改ざん品の率はどの程度なのか、また良品がどの程度の数値で、不良品がどの程度の数値分布になっていた可能性があるのかと言った内容を明確に報道すべきです。

こうした客観的な事実と、そこから見て取れる実際に使われている建物が、本来はどの程度の地震に耐え得るものが、どの程度に下落している可能性があるのかと言った専門家の見解もニュースとして伝えるべきです。

これなしに、また該当品か否か分からないまま、ここでも使われている、あそこでも使われていたと言う事実を伝える事に何の意味があるのか理解できません。

こうした不安を煽るような報道の在り方には首を傾げざるを得ません。

重要な免振ダンパーで、大手ゼネコン等では多数使用しており、自社がビル全体を設計する中で、各免振ダンパーに持たせている機能・効果を、購入して受け入れた側がノーチェックである点の疑問です。

例えば、電子機器では多くの部品を使用しており、電子部品の受け入れチェックも、自社製品の品質保証として組み込んでいるのです。

各部品を全数検査するのは当然不可能ですが、新規取引先の部品や新製品では何ロットか抜き取り検査をし、それにパスすれば無検査に移行すると言った事や、1年に1回程度、電子部品メーカーを訪れ、品質チェック体制を確認すると言った事も行っているのです。

何社かの使用側の建設会社が、こうした事を実施していれば、15年にも渡って不正が続く事はなかったのではないでしょうか。ユーザーのけん制が働いている事がやはり大切と言えるのです。

内部管理は当然ですが、ユーザーの品質監査等はメーカーにとって、品質管理を見直す良い刺激となり、機会となっているのです。

電子機器メーカーのような競争の激しい業界では、品質問題は命取りとなりかねず、自社製品の品質を維持し高めるために、部材についても品質システムに組み込んでいるのです。建設業界で、こうした習慣がない点は、私にとってはある意味驚きでもありました。