文庫本にして1000ページ近くもある、本屋に行っても目につくくらい分厚い本が特徴的となっているミステリー小説であり、更には恋愛小説でもあるのが、東野圭吾先生の『白夜行』です。
これは、ドラマ化や映画化もされたので、ご存知の方も多いかもしれませんが、ドラマや映画と小説では、またちょっとストーリーが違うので、小説をまだ読んでいない方は、小説も一度読んでみてください。
大阪にある廃墟ビルで、ある年配の男性が殺されました。
その男性は質屋を営み、妻と息子と3人暮らしでした。
この殺人が不可解で、色々な容疑者が浮かび上がってくるのですが、そのまま犯人を特定できずに数年が過ぎてしまうのです。
ところが、この遺族や、この事件の関係者の周りで、次々と不可解な出来事や事件がおきるのです。
大阪での質屋殺し事件以来、その被害者の息子亮司と容疑者の娘雪穂について注目している刑事は、これらの事件についても調べだします。
ネタバレになってしまうかもしれませんが、犯人は、すべて同一人物です。
そして、注目すべきところは、なぜこの犯人がこんなにも長い間、次から次へと事件を起こしていったのかということなのですが、そこに恋愛が絡んでくるのです。
ある人のことを大切に思うがゆえに、守りたいがゆえにこういった行動をとっていき、最終的に、ずっと犯人を見つけ出そうと頑張っていた刑事によってその謎は解き明かされます。
東野圭吾先生といえば、ミステリー小説なのですが、この本では恋愛の要素が深く絡んでくるのが、他の作品とはちょっと異なる点です。
この本の見どころは、全部がハラハラドキドキするシーンばかりなので、すべてと言いたい所ですが、特に注目していただきたいのが、犯人を突き止めた刑事が、絶対に犯人はこれからあそこに来ると確信した場所に行き、 そこで巻き起こるシーンが、切なくそして悲しくなるものとなっています。
そして、私は、犯人の恋愛感情も、それを抱いている相手とちょっと温度差があるのではないだろうかという感じがして、色々と読み取ることのできる場面なので、1番 お薦めしたい注目の場面です。
かなり長い本ではありますが、楽しくてすらすら入ってきますし、1ページの文字数はあまり多くないので、読みやすいものとなっています。
それでも、内容はぎゅっと詰まった、ハラハラドキドキのシーンばかりです。
なおこの『白夜行』には続編とも言うべき『幻夜』があります。
『幻夜』の美冬は『白夜行』の雪穂と推測されます。
『白夜行』を読んで感動を受けた方は『幻夜』もぜひ読んでみて下さい。
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