政治というと、国民のことを考えて豊かで幸せな生活をつくってくれることを目標に行っているもの、と考えていたこともあるでしょう。
しかし現在ではどうでしょうか。いつからか、政治というのは、政治家が自分たちの利益のためにいろいろなことを密かにやっているもの、というイメージもすっかり広がってしまいました。
なぜでしょうか。それは大きく、二つの理由があるように考えられます。
まずひとつは、政治家は権力を持っている、ということです。
しかも、大会社の社長といったレベルではありません。すべてのルールの基本になっている、法律すら変えることができてしまいます。
政治家の中でしっかりと立ち位置を確保することができれば、自分に権力がまだなくても、権力を持った人とのつながりで、本来はできないこともできてしまったりするのです。
多くの政治家はまともな人間だったとしても、ルールの裏側にいる人間に、ひとりでもおかしな人間がいたらアウトなはずです。
しかしそれをゼロするのは、相当難しいことでしょうから、根本的な問題です。
もうひとつは、複雑になりすぎている、ということです。
よく聞くのは、北朝鮮の拉致問題を扱うときに、北朝鮮の核問題を切り離して考えることはできない、といった話です。
しかし冷静に考えてみるとおかしな話です。二つのことはまったく別のことであるはずです。
二つを同時に考えるのは、北朝鮮の政治事情に踏み込んでいくとどうしようもないことではあるのですが、核問題に踏み込むと、北朝鮮の経済事情にも踏み込むことになります。
するとそこには中国やアメリカ、ロシアといった他国の政治にも絡むことになります。
結果、複数の問題をひとかたまりにして考える、ということが必要になります。
すると、拉致問題について考えていたはずなのに、気づけばトランプ大統領とのかかわりを考えなければならなくなっているのです。
ただ重要なのは、政治家が権力を持つことは当然だということです。
すべてを多数決で決めるようなことになってしまったら、政治について普段深くは考えていない人の意見でどっと人が動くようなことにもなります。
イギリスがEUを脱退する、やっぱり嫌だ、といった国民投票のようにです。
それに意思決定も遅くなり、より、複雑化することになるでしょう。
月並みな言葉ですが、自分たちで、政治がいまどのように進められているか、よく見ていくしかないでしょう。
自分には一票しかないとはいえ、政治家は本当の意味で国民に無視されたら、死ぬようなものです。
選ぶときには、国民は権力を持っているのだ、ということを忘れないようにしたいところです。
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