8月12日。
山口県周防大島町で、2歳の男の子が行方不明になり、捜索が続けられました。
男の子は、祖父と3歳になる兄と海水浴へと向かっていましたが、途中で1人で引き返したそうです。
祖父は家の方へと歩いていく孫の姿を確認すると、安心して海水浴へと向かいました。
ですが、それから行方は途絶えてしまいました。
県警も捜索に乗り出し、テレビなどでも報道され、日本中が男の子の安否を気にかけていました。
そして、奇跡は起きたのです。
行方不明になってから3日後の15日。
男の子は山の中で見つかったのです。
発見したのは、男の子が行方不明と聞いて駆けつけたボランティアの男性でした。
男性の声に大きな声で返事をしたという男の子は、男性が差し出した飴を夢中で食べたそうです。
男性はしっかりと男の子を抱きかかえ、男の子のお母さんへと渡しました。
男の子が行方不明となり、男の子のお母さんがどんな気持ちで過ごしていたかと思うと、胸が張り裂けそうでした。
おそらく、夜も眠れなかったのではないかと思います。
マイクで男の子に必死に呼び掛ける声は、わずかに震えているようにも聞こえました。
ですが、改めて感じるのは生命力の強さです。
男の子は、まだたったの2歳です。
どれだけ寂しかったでしょう。
暗くなった山の中で、きっと泣いていた事でしょう。
2歳といえば、まだまだお母さんに甘えたい年頃です。
お腹も空いていたと思いますが、もちろん食べる物などありません。
それでも、男の子はじっと耐えていたのです。
今回のニュースを聞いて、子供というのは、もしかしたら大人が思っている以上に成長が早いのかもしれないと思いました。
自分の現状をしっかりと把握する事が出来るのかもしれません。
ですが、今回のようなケースは奇跡としか言いようがありません。
ボランティアの男性は、過去の経験から子供の行動パターンを知っていたからこそ、男の子を早く発見する事が出来たのです。
もしも発見が遅くなっていたら、どうなっていたか分かりません。
そして、天候も割りと安定していた事も幸いしました。
もしもあの時、台風だったり豪雨が降っていたら、やはり男の子の安否は分からなかった事でしょう。
小さな手を離す事が、どれだけ大変なのかを改めて感じる出来事となりました。
男の子は、それでなくてもやんちゃな子が多いので、大変だとは思います。
ですが、子供の安全を守ってあげられる事が出来るのは大人しかいないのです。
このニュースをキッカケとして、改めてその大切さを多くの人が感じてくれたらと思います。