7月6日にオウム真理教幹部7人の死刑囚の死刑が執行されたというニュースが報道されました。
死刑制度について様々な意見はあると思いますが、今回はオウム真理教が起こした事件を見ていきたいと思います。
1990年前後、オウム真理教は様々な事件を起こしました。もう20年以上前の事件なので35歳以下の人は名前だけ知っているが詳しく知らないという人も多いと思います。
オウム真理教は前身のオウム神仙の会のころはヨガサークルのような感じだったと元信者は語っています。しかしこの集団が数年後前代未聞の大事件を次々と起こすのです。
きっかけはまだ宗教法人として認可される前の1988年に起きた在家信者死亡事件だったと言われています。
薬物を使った修行中に男性が奇声をあげ暴れ出したので、麻原が弟子たちに指示して風呂場に連れて行って浴槽に頭を漬けたりしているうちに死亡したとされる事件です。
麻原はこのことが明るみにでたら宗教法人の認可が下りないと思い証拠隠滅を指示しました。この事件以降次々と違法行為を行っていくことになりました。
その後、落田さん刺殺事件、坂本弁護士一家殺害事件を起こしていたにもかかわらず衆議院議員選挙に出馬して全員落選します。
この全員落選以降、武装化が始まったと言われています。麻原は自分を受けいれない社会を変えるために革命を起こそうとしたのではないでしょうか。
周りにいる弟子たちは麻原に認められたいという気持ちを利用され、麻原の手足となり次々と違法行為を行っていったのです。
なぜ麻原のような人間に多くの若者が洗脳されていったのでしょうか?
オウム真理教にのめり込んでいった若者は、現在の自分や現在の社会に不満や不安をもっている人が多く、麻原はそのなんとも言えない不安感を利用して不安を煽り洗脳していったのです。
また、幼い子供がもっていることが多い万能感や自己を特別視することも利用して麻原に従えば選ばれた人間になることができると思いこませ洗脳していったのだと思います。
衆議院議員選挙落選後、教団は武装化を始め炭疽菌、ボツリヌス菌などの生物兵器の製造を始め、ついにサリン、VZガスの化学兵器の製造にいたります。
その後、裁判官官舎を狙った松本サリン事件、仮谷清志事務長拉致事件、強制捜査を逃れるために地下鉄サリン事件を次々と起こしました。
これ以外にも数多くの違法行為を行いましたが、その全てが自分たちのやろうとしていることの邪魔になるからなどの自分勝手な理由で行ったものです。
麻原は逮捕されたあと、真実を話すことなく死刑が執行されてしまったのでどのような気持ちで弟子たちにサリン散布の指示をだしていたかなどの真実はわからないままとなってしまいました。
麻原が死んでしまったので、真実を知りたかった遺族の思いは最後まで叶えられることはもうありません。
このような事件が起きないようにするのは当然なのですが、真実を知りたい遺族の願いを最大限叶えられるようにするためにはどのようにすればよかったのかなども今後の課題だと思います。