現在日本では暴徒化するような事は見られない。今回のフランスで起きているニュースは、実は日本もかつては似たような事があったというのを忘れていると思います。
一番激しかったのは、炭鉱を閉山し石油にエネルギーを転換した時の話しです。当時三池闘争を始めとして、炭鉱労働者が決起しこの国の方針に異論を唱えました。(三井三池炭鉱で発生した労働争議。
大規模なものは、1953年(昭和28年)と1959年(昭和34年)~1960年(昭和35年)に発生したものの2回があるが、一般的に後者のみを三池争議または三池闘争と呼ぶことが多い。)
それと重なり、60年安保と言われるものに発展もしていってます。
今回のフランスでの出来事は、多くの労働者がこれまで溜まった不満がガソリン税引き上げを契機に、噴出した形であると言えます。
実は左傾的な思考が労働闘争だと思われがちですが、労働基準法が出来たのは昭和22年です。
労働者取り分け炭鉱労働者の待遇が悪いと労働者が、当時統治されていた米国が管理していた機関に、こうした相談をしていた結果労働組合というのを指南されたそうです。
つまり労働組合とは左傾的な思考から出てきたのではなく、米国の指導によって現在の労働基準法が作られました。
ちなみに、イギリスでも同様で、議会闘争の結果労働基準法あるいは、労災や基金などの制度は元はイギリスの労働闘争を通じた議会闘争によって作られていたりします。
しかし現在日本の労働闘争はどうなんだ?というと嘗ての面影もなく、労使協調でストライキすら起きていません。
もともと春闘とは、資本主義が労働者の意見をくみ取っているという姿を見せる事で、社会主義より優位であるという喧伝材料でしかありません。
実際は、春闘以前に妥結する事が多くあくまでショーパフォーマンスです。
結果非正規が大量に雇われ、賃金は上がらずつまりは労働者、あるいは労働組合の敗北がずっと続いている事になります。
今回のマクロン大統領の態度は、まるで嘗てのマリー・アントワネットのようで、実態のフランス特に若者の失業率を顧みない発言などが、怒りの頂点に達した結果であり、トマスホッブスが曰く王は常に死の恐怖に晒されているという自覚の無さのふるまいと思います。
王は一人。実はもっとも弱いのです。それは現在の日本総理にも言えます。あまりに議会をないがしろにした振る舞いが続いている。
労働者がいつまでも黙っていると思っているとしたら、大変なツケを支払う事になる。それを自覚してもらいたいのです。
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